About us

　学術研究に基づく論文や学術書の多くは、研究者が熱意をもって執筆し、創造的で先進的で、信頼性の高い知識であると文献ラボは考えています。また、これらの知識の中には、私たちの社会が直面している問題を解決に導くような知識、そのきっかけとなる知識が多く存在しています。そして、研究者たちは、それらの知識を土台にして、新たな着想・推論・検証・評価といった営みを、何百年と続けてきました。こうした知識をもっと活用することができれば、私たちビジネスパーソンの着想や判断、戦略立案もさらに深まるはずです。

　しかし現実には、非研究職のビジネスパーソンで学術知を日常的に活用している人は少なく、研究職の方であっても専門外の分野に触れる機会は限られています。こうした状況は、一見するとやむを得ないようにも思えます。実際に、専門外の文献を読み解く負担は大きく、高価で難解な内容が多いのも事実です。自分にとって価値があるかどうか分からないものを読むのは、なおさらハードルが高くなります。

　だからこそ文献ラボは、「学術情報が読まれていない」こと自体を問題視するのではなく、「読み手にとって価値ある情報として届ける機能」が社会に不足していることに問題意識を持っています。